マッターホルン登頂の日
マッターホルン関連は全体についてはこちらをご参照ください
マッターホルンの登り方(まとめ)
目次
朝食と合流、登山開始まで
マッターホルン登頂の朝は、4時ころに起床し食堂で朝飯を取ります。食事の内容はサンドイッチやチーズ、ヨーグルトなどですが、バタバタしていてあまり記憶にないです…。そしてそこで前日の夜に対面したガイドと落ち合うことになります。
マッターホルンは取り付きのロープが1本なので、必ず渋滞になります。そこで、登る順番が決まっていて、現地ガイドが一番最初のグループ、そして個人の登山者が一番最後のグループになります。
今回は現地でガイドを頼んでますので、1番最初のグループになるはずだったのですが、自分はまず朝食の時点でガイドさんに合流できませんでした…。
自分は人の顔を覚えるのが苦手なので、それっぽい人に声をかけて見たりするものの、お前のガイドではないとの回答で、最終的にですが、なんとガイドさんが寝坊してくるという事態で決着しました。おかげで渋滞の列の最後の並ぶことになりました。
登山開始直後
ヘルンリ小屋からソルベイ小屋まで
まずは避難小屋となっているソルベイ小屋を目指します。
マッターホルンの登りですが、当たり前ですが平坦な道はなく、ずっと上に登り続けます。難易度は特に高くないのですが、梯子や鎖のない槍の穂先が1500m続くと思えば大丈夫です。そこまで無茶な登りはほとんどありません。
ソルベイ小屋から頂上まで
そして、この後岩と雪のミックスを登り、フィックスロープに頼らないと登れないような急斜面を登ったりするわけですが、残念ながら写真はありません!
今だったら(というか当時も)GoProとかで動画を撮ったりできたかとは思いますが、なにせ写真を撮るような余裕はありませんでした。
マッターホルン登頂の瞬間
写真を撮ったり景色を見たりと、登頂の瞬間を噛みしめておりましたが、ガイドさんの「ここはゴールではない」との一言で下山を開始しました。
マッターホルンの下山
マッターホルンは登りと下りに同じだけの時間がかかります。ガイドさんがロープで降ろしてくれるところもありますが、基本的にのんびり後ろ向きで下ったりなどはせず、前を見ながらスタスタ降りていく必要があります。
ちなみに自分はロープを使った下降などまったく経験がなかったので、岩場のあちこちに足を付いたりしていましたが、ガイドさんに「Only Sitting!!」と言われ、なるほど座っているだけでよいのかと理解し、無事に下ることができました。
登りのペースが抜群だった割に、この辺は明らかに素人だったかと思います。
1つだけ嬉しかったのは、ガイドさんがここでスマホを取り出して、自分のことを写真に撮ってました。なよなよした日本人がいいペースで登っていたので、ガイドさんの印象に残ったのではないかと勝手に解釈しております。
下山後の感想ですが、これまでの登山の中で一番行息の切れる、しんどい登山でした。これまでに、1日12時間以上歩いて足が上がらなくなった経験もありました。今回は筋肉は鍛えていたので問題ありませんでしたが、全身を使って登って体力的には限界だったと思います。フルマラソンを走り切ったりしたらあんな感じになるのではないかと想像しております。
下山してヘルンリ小屋の食堂でぐったりしていると、ガイドさんがやってきて、こちらの証明書とバッヂを手渡たされました。今でもコピーを家に飾って、原本は厳重に保管してます。
自分は疲労困憊でしたが、ガイドさんは早めに下山されておりました。
登るために必要なことまとめ
・まず体力、脚力などの筋力。富士山では5合目から10合目まで3時間が目安。マッターホルンは登り4時間下り4時間を厳守する必要があります。頂上に着いていなくても4時間経過した時点で下山開始です。
・登るときは足も大事ですが岩登りのスキルが必要。簡単でもいいのでボルダリングをやっておく必要あり。ジムに通えるようであれば是非お勧めします。
・道具に頼る登山ではない。岩と雪のミックスで歩けるアイゼンワークがあればよし。3月~4月の八ヶ岳(赤岳)などがいいトレーニングになる。
・最後は運。天気が晴れないと挑戦すらできない。自分が行ったときも降雪のせいで日程が1日延期になり、延期の際には登れるかどうかもわからない状況でした。準備万端でも天気には勝てない。
以上、マッターホルンに登った際の記録です。
最後は運も必要ですが、きっちり準備を整えれば十分登れる山です。個人で挑戦するなど無茶はせず、ガイドとの登山を楽しみつつ、自分の登山の集大成的なものとしてチャレンジしてみてはと思います。